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富士経済グループ 市場調査サポートサイト

全固体電池の市場を調査。2040年の世界市場を3兆8,605億円 (2021年比1,072.4倍)と推計

株式会社富士経済は、自動車メーカーによるxEVへの搭載計画が発表された全固体電池をはじめ、安全性の高い電池として性能の向上だけでなく、コンパクト化やレアメタルフリー、コスト低減などの実現を目的に開発が進んでいる次世代電池の世界市場を調査し、その結果を「2022 次世代電池関連技術・市場の全貌」にまとめました。

この調査では、固体電解質を採用したリチウムイオン二次電池であり次世代電池の中で最も実用化に近い全固体電池5品目、資源戦略の観点から資源量が豊富な元素を用いたポストリチウムイオン二次電池5品目、リチウムイオン二次電池とは異なる材料や電池構造を有する新型二次電池9品目の市場動向を明らかにし、次世代電池の材料、アプリケーション、製造プロセス、企業動向なども総合的に分析しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2022 次世代電池関連技術・市場の全貌」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

◆当該資料の全体サマリー

次世代電池の世界市場

2022年
見込

2021年比

2040年
予測

2021年比

全固体
電池

60億円

166.7%

3兆8,605億円

1,072.4倍

ほか
次世代
電池

1億円

100.0%

1,903億円

1,903.0倍

合 計

61億円

164.9%

4兆508億円

1,094.8倍

全固体電池以外の次世代電池としては、2022年時点で、ナトリウムイオン二次電池、金属空気二次電池の市場がわずかながら形成されています。このほか、カリウムイオン二次電池、マグネシウム二次電池などの非リチウム系二次電池の増加も今後予想されます。

最も実用化に近いとされるナトリウムイオン二次電池は、中国で量産が始まっており、ESSでの採用が期待されます。金属空気二次電池では日本や米国でESSでの実証が進んでいます。LIBのように全方位的にアプリケーションをカバーすることは難しいですが、それぞれの特性を生かした特定用途でLIBを代替していくとみられます。

◆注目個別市場サマリー

全固体電池の世界市場

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2022年の市場は60億円が見込まれます。高分子系と酸化物系が中心であり、硫化物系もわずかながら市場が形成されています。

高分子系はカーシェアリングや路線バスなどの商用EVに搭載されています。

酸化物系は小型が中心です。大型は界面形成や量産技術のハードルが高いことから、実用化を優先するため固体電解質をベースに電解液やゲルポリマーを添加する疑似固体の製品化に向けた取り組みが海外を中心に進んでいます。中国で疑似固体をEVに搭載する動きが多くみられ、2025年にかけて伸長が予想されます。

硫化物系はxEV向けで有望とみられ、トヨタ自動車が2020年代前半にHVへ搭載予定です。また、2030年までにEVへの搭載も進み、2040年に向け急速な市場拡大が期待されます。

リチウムイオン二次電池(LIB)からの置き換えが本命視されるのは硫化物系と酸化物系であり、特に硫化物系がけん引することで市場が拡大し、2040年には3兆8,605億円が予測されます。

アプリケーション別では、大型ではxEV、小型ではIoT機器やウェアラブルデバイスなどでの搭載が進むとみられます。

ESS(電力貯蔵システム)での採用はxEVでの量産化後になるとみられます。スマートフォンなどの民生機器はコストダウン要求が強いことから、現状では採用の可能性は低いですが、安全性や形状自由度からワイヤレスイヤホン、スマートウォッチなどで搭載が期待されます。

また、安全性や耐久性から、医療用、インフラ、航空・宇宙分野など様々な用途で開拓が進められており、LIBよりエネルギー密度が高くなることで、電池の軽量化・コンパクト化につながることからドローンや空飛ぶクルマなどの飛行体用途での研究開発も活発です。

酸化物系

2022年見込

2021年比

2040年予測

2021年比

39億円

2.3倍

1兆2,411億円

730.1倍

酸化物系は小型と大型に分けられます。

小型はすでに量産を開始しているメーカーがあり、今後ほかのメーカーも続くと予想されます。電池容量が小さいことから市場は限定的ですが、耐熱性が要求される民生機器、IoT機器などで採用されるとみられます。長期的には、エネルギー容量の拡大やコスト低減、エナジーハーベスティングとの組み合わせを実現することで、ウェアラブル・ヒアラブルデバイスや新規用途での採用拡大が期待されます。

大型は疑似固体の実用化が進んでいます。固体電解質ほどの高エネルギー密度、急速充電性能の実現は難しいですが、LIB以上の安全性、パック当たりエネルギー密度を実現することで、2025年頃からxEV向けで市場は大きく拡大するとみられます。

硫化物系

2022年見込

2021年比

2040年予測

2021年比

僅少

-

2兆3,762億円

-

現時点では、小型や特殊用途での取り組みが目立っています。xEV向けなどの大型では量産面の課題が多く、2020年代中頃の展開が予想されます。

硫化物系を搭載するHVが2020年代前半まで発売される予定です。HVでは、電池容量が小さく充電率・放電深度が浅いこと、全固体電池の高いレート特性を活かすことができるという点で、比較的実用化しやすいとみられます。

2020年代後半には、日本、韓国、欧州の自動車メーカーによるEVでの搭載が予想されますが、当初はコストを考慮し、高級車など車種を限定した展開が想定されます。

2030年代以降は、正極・負極活物質に新規材料を採用した全固体電池の展開が予想されます。高い安全性に加え、高エネルギー密度・高入出力特性を有することにより、航続距離延長などモビリティの性能向上に寄与する電池として位置づけられるとみられます。

【参考】本記事で使用した「2022 次世代電池関連技術・市場の全貌」に掲載している調査対象市場

次世代電池

全固体電池

  • 硫化物系
  • 酸化物系
  • 高分子系
  • 錯体水素化物系
  • 塩化物系

ポストリチウムイオン二次電池

  • ナトリウムイオン二次電池
  • カリウムイオン二次電池
  • マグネシウム二次電池
  • フッ化物イオン二次電池
  • その他イオン二次電池

新型二次電池

  • 金属空気二次電池
  • 全樹脂電池
  • クレイ型電池
  • イオン液体採用電池
  • 高濃度電解液採用電池
  • リチウム硫黄電池(Li-S電池)
  • Si系負極採用電池
  • 金属Li負極採用電池
  • バイポーラ型電池

次世代電池材料

  • 電解質
  • 正極活物質
  • 負極活物質
  • セパレータ
  • バインダ
  • 集電体

次世代電池応用製品

  • 自動車
  • 定置用電力貯蔵システム
  • 小型民生用/その他用途

◆本記事は「2022 次世代電池関連技術・市場の全貌」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。