株式会社富士キメラ総研は、スマートフォン向けが外部環境要因や製品需要の飽和を背景に落ち込む中、自動車やクロスリアリティ(以下、XR)向けに注目が集まるイメージング&センシング関連の世界市場を調査し、その結果を「2023 イメージング&センシング関連市場総調査」にまとめました。
この調査では、イメージング&センシング(技術)の関連デバイス・部材・装置として半導体デバイス7品目、光学ユニット11品目、光学部品6品目、光学関連材料5品目、光学関連装置2品目、関連アプリケーションとして14品目計45品目を対象に、イメージング&センシング関連の世界市場の現状を分析し、将来を展望しました。
なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「2023 イメージング&センシング関連市場総調査」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。
◆当該資料の全体サマリー
イメージング&センシング関連市場(デバイス・部材・装置)
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2022年見込 |
2021年比 |
2028年予測 |
2021年比 |
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全体 |
11兆293億円 |
110.9% |
15兆8,342億円 |
159.3% |
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光学ユニット |
7兆2,702億円 |
110.5% |
10兆7,485億円 |
163.4% |
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光学部品 |
1兆429億円 |
120.9% |
1兆4,418億円 |
167.1% |
※光学ユニット、光学部品は全体の内数です
イメージング&センシング(技術)で使用されるデバイス・部材・装置を対象とします。
2022年は、スマートフォン向けが大きく落ち込んでいますが、車載カメラとヘッドマウントディスプレイ向けが好調であり、為替の影響も加わって、市場は拡大するとみられます。
2024年以降、スマートフォン生産が回復することにより、小型カメラモジュールなど関連部材が伸びると予想されます。加えて、自動運転に向けた高度ADASの普及に伴って、車載カメラモジュールや車載カメラ用レンズユニット、LiDARなどが大きく伸長するとみられます。さらに、XR分野では、大手メーカーの参入によるヘッドマウントディスプレイの生産拡大やコンシューマへの普及が期待され、また、ビジネス用途で採用が広がる可能性があることから、VR用接眼レンズを始めとする関連品目が伸長するとみられます。
光学ユニットは、2022年は、最大規模の小型カメラモジュールがスマートフォン市場の落ち込みを受けて伸び悩んでいます。一方、自動運転レベルの進展に伴って、車載カメラモジュールや車載カメラ用レンズユニット、LiDARなど車載関連品目が伸びています。
今後も高度な自動運転システムが普及することにより、車載関連は大きく伸びるとみられます。また、マシンビジョンカメラやバーコードリーダーモジュールが、工場の自動化やECの普及により堅調に推移するとみられ、2028年の市場は2021年比63.4%増が予測されます。
光学部品は、規模の大きい光学レンズ(ガラス・プラスチック)において主要用途であるモバイル機器の多眼化需要が収まりつつありますが、車載カバーガラスといった車載向けや赤外カメラ用レンズは好調です。
今後は、スマートフォンカメラが多眼化から高機能化にシフトするため、採用されるレンズ枚数が増えると予想されます。また、車載カメラモジュール、ヘッドアップディスプレイの伸長といった車載向けの増加もあり、光学レンズ(ガラス・プラスチック)が伸びるとみられます。さらに、車載カバーガラスは、CID(センターインフォメーションディスプレイ)やメーターディスプレイの大型化に伴って曲面カバーガラスの採用が増えるほか、赤外カメラ用レンズが自動車用ナイトビジョンなどの市場の立ち上がりを受けて伸長するとみられ、2028年の市場は2021年比67.1%増が予測されます。
◆注目個別市場サマリー
1.LiDAR(2D・3D)【光学ユニット】
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2022年見込 |
2021年比 |
2028年予測 |
2021年比 |
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730億円 |
132.7% |
9,900億円 |
18.0倍 |
LiDAR(Light Detection and Ranging)はレーザーを空間に照射することで空間情報をスキャンし、物体の有無などを認識するデバイスです。水平方向のみのスキャンを行う2D LiDAR、水平方向と垂直方向の両方を認識する3D LiDARを対象とします。
2D LiDARは、AGV(無人搬送車)や半導体搬送用OHT(天井走行式無人搬送車)などの産業向けが好調であることや、新型コロナウイルス感染症の影響による人手不足、ECサイトの需要増加を背景としたサービスロボット向けニーズの高まりを背景に、伸長しています。3D LiDARは、現状、スローモビリティ(低速で公道走行する小型車両)で採用が多いです。2022年の市場は前年比32.7%増が見込まれます。
今後、2D LiDARは、引き続きAGVや半導体搬送用OHTなどの産業向けが伸長するとみられます。3D LiDARは、自動運転車への搭載が進むとみられます。高い自動運転レベルを実現するため、1台当たりの搭載個数が増加することから、自動運転車市場の拡大と連動して普及が進むとみられます。2028年の市場は、2021年比18.0倍の9,900億円が予測されます。
2.エリアイメージセンサー【半導体デバイス】
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2022年見込 |
2021年比 |
2028年予測 |
2021年比 |
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2兆1,590億円 |
104.2% |
2兆7,510億円 |
132.8% |
光を電気に変換し画像を取得するイメージセンサーのうち、エリア型でシリコンベースの製品を対象とします。
2022年は、中国を中心にスマートフォン向けの需要が落ち込んでいます。しかし、スマートフォンにおけるカメラの大型化や高画質化が進んでいるため、ハイエンドモデルを中心にエリアイメージセンサーの単価は上昇しています。また、安全装備の搭載率上昇を背景とした自動車向けや中国における監視カメラ向けは底堅く、2022年の市場は前年比4.2%増が見込まれます。
今後は、スマートフォン市場が回復に向かい、また、大型化や高画質化の進展などによって拡大が続くとみられ、2028年の市場は2021年比32.8%増が予測されます。
3.車載カバーガラス【光学部品】
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2022年見込 |
2021年比 |
2028年予測 |
2021年比 |
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490億円 |
139.6% |
1,528億円 |
4.4倍 |
車載ディスプレイの保護や光の反射、映り込みを防ぐ目的としてタッチパネルの最表面に設置するカバーガラスを対象とします。
プラスチックカバーから、カバーガラスへの置き換えにより、市場は拡大しています。以前は欧州や北米、中国、韓国自動車メーカーでの採用が多かったですが、2021年以降、日系自動車メーカーでも採用が増加しており、2022年の市場は前年比39.6%増が見込まれます。
現在は、大半が平面タイプですが、自動車インテリアの変化に伴って、曲面カバーガラスのニーズが高まっています。曲面カバーガラスは高単価であるため、ハイエンド車種の中でもより上位車種での搭載が中心ですが、今後は、CIDやメーターディスプレイの大型化に伴って曲面カバーガラスの採用が増加し、市場は拡大するとみられます。
4.VR用接眼レンズ【光学部品】
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2022年見込 |
2021年比 |
2028年予測 |
2021年比 |
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58億円 |
187.1% |
497億円 |
16.0倍 |
ヘッドマウントディスプレイ向けの樹脂により成型されるプラスチックレンズを対象とします。ヘッドマウントディスプレイの市場に影響を受けます。
2022年は、Meta Quest 2(Meta Platforms)が大きく伸張した前年に比べてヘッドマウントディスプレイの伸びは緩やかですが、需要は底堅いため、VR用接眼レンズの市場も拡大が予想されます。
今後は、デバイスの薄型化や小型化に伴って、現在主流のフレネルレンズから、高単価のパンケーキレンズにシフトすると予想されます。また、2023年にはPlayStation VR2(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)が発売されるほか、中長期にはAppleやMeta Platformsの新機種発売も予想され、ヘッドマウントディスプレイの伸びに伴い、2028年に向けて市場拡大が続くとみられます。
【参考】本記事で使用した「2023 イメージング&センシング関連市場総調査」に掲載している調査対象市場
デバイス・部材・装置
半導体デバイス
- エリアイメージセンサー
- リニアイメージセンサー(CIS)
- リニアイメージセンサー(RO)
- 赤外イメージセンサー(InGaAs)
- ToFセンサー
- VCSEL
- PD・APD
光学ユニット
- 小型カメラモジュール
- 車載カメラモジュール
- モバイル機器用レンズユニット
- スマートフォン用AF・OISアクチュエーター
- 車載カメラ用レンズユニット
- LiDAR(2D・3D)
- ヘッドランプシステム
- ヘッドアップディスプレイ
- マシンビジョンカメラ(エリア)
- マシンビジョンカメラ(リニア)
- バーコードリーダーモジュール
光学部品
- 光学レンズ(ガラス・プラスチック)
- 光学フィルター(IRカット・バンドパス)
- 車載カバーガラス
- VR用接眼レンズ
- 赤外カメラ用レンズ
- ウェハレベルオプティクス
光学関連材料
- レンズ用樹脂材料
- 光学ガラス
- レンズ用コーティング材料
- 光学接着剤
- ヘッドアップディスプレイ用中間膜
光学関連装置
- 射出成形機
- 光学薄膜形成装置
アプリケーション
- スマートフォン
- コンパクトDSC
- デジタル一眼カメラ
- 交換レンズ
- ドローン
- ドライブレコーダー
- 監視カメラ
- 業務用ビデオカメラ
- 遠赤外カメラ
- ヘッドマウントディスプレイ
- スマートグラス
- プロジェクター
- プリンター
- 内視鏡(硬性鏡)
◆本記事は「2023 イメージング&センシング関連市場総調査」より一部取り上げ、概要をご紹介しました。当該資料の目次や内容の詳細はこちらでご紹介しています。