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掃除・洗濯、芳香・消臭、キッチン関連用品の市場を調査。家庭での調理機会や掃除頻度の増加、衛生意識の高まりを受け、ディスポーサブルタイプの家庭用手袋市場が拡大

株式会社富士経済は、新型コロナウイルス感染症流行による衣類や家の中の除菌・抗菌や衛生、清掃に対する意識の高まり、また、外出自粛による家庭での調理機会の増加などから拡大している生活用品(トイレタリーグッヅ)の国内市場を調査しました。その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」にまとめました。

この調査は、生活用品の市場調査シリーズ第1弾で、今回はランドリー・ファブリックケア用品8品目、芳香・消臭剤3品目、ハウスホールド用品13品目、クッキング用品9品目、殺虫剤・忌避剤5品目の市場を調査・分析しました。

なお、本記事以外にも、より詳細な市場構造、市場シェア、参入企業動向などをお知りになりたい方は、「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」をご購入の上、ご覧いただければ幸いです。

「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」の全体サマリー

1.カテゴリー別市場

2019年

前年比

2020年見込

前年比

ランドリー・
ファブリックケア

3,308億円

101.9%

3,405億円

102.9%

芳香・消臭剤

765億円

104.1%

796億円

104.1%

ハウスホールド

3,973億円

100.7%

4,105億円

103.3%

クッキング

1,824億円

102.7%

1,959億円

107.4%

殺虫剤・忌避剤

750億円

101.2%

839億円

111.9%

ランドリー・ファブリックケアは市場の7割強を占める合成洗剤と柔軟仕上剤がけん引しています。それらの使用率はほぼ上限に達していることから、新しい機能やコンセプトの商品投入によって洗濯する物に応じた使い分け提案が行われており、所持商品数の増加による伸長が期待されます。また、2020年は衣料用消臭スプレーや衣料用漂白剤で"除菌"や"抗菌"を訴求した商品の需要が急速に増加しています。

芳香・消臭剤は「ファブリーズ」(P&Gジャパン)の壁・床の消臭・防臭、防カビなどの抗菌機能を訴求した商品のヒットが市場拡大に貢献しています。また、デザイン性や香りなどを訴求した商品と無香タイプの併用、または使い分けが需要を取り込んでいます。今後は抗菌などの機能追加、併用や使い分けの積極提案が市場拡大に寄与するとみられます。

ハウスホールドは家の中の衛生や清掃、除菌に対する意識が高まったことから、2020年は多くの品目が伸びるとみられます。新型コロナウイルス感染症の流行が収束すれば、品目によっては2019年以前の需要規模に戻りますが、近年顕在化した"時短""手軽さ""効果の持続性"に対するニーズに合致した商品の伸びは続くとみられ、ヘビーな汚れやカビに対してつけ置きすることで直接触れず、こすらず落とせる商品などはバリエーションの拡充も期待されます。なお、ティシュペーパーやトイレットペーパーについては価格是正や高単価商品への需要誘導、家庭用手袋については商品供給力が課題となっています。

クッキングは家庭での調理機会の増加により、2020年はほぼ全ての品目が伸びています。2021年にはその多くは伸びが落ち着きますが、ペーパータオルや食品保存用品は使用シーンが広がっており、伸長を維持するとみられます。また、形状的に洗いにくいものに対応したスプレータイプの台所用洗剤、除菌・抗菌機能を高めた商品が家事負担の軽減などから今後も伸長すると予想されます。

殺虫剤・忌避剤は在宅時間が増えたことで各品目とも害虫駆除のトライアル需要を取り込んでおり、2020年の市場は大幅に拡大するとみられます。

2.アンケート調査

20歳から69歳の1,000名を対象に、新型コロナウイルス感染症流行後の生活や意識、生活用品の使用頻度、購買行動などの変化、今後の生活用品の使用意向などについて、インターネットサーベイを実施しました。

新型コロナに対する感染予防(回答数。N=1,000/SA)

重視
(やや重視)

どちら
でもない

重視しない
(ややしない)

手洗い

929

57

14

マスクをする

913

62

25

手指消毒

842

120

38

うがい

727

181

92

触るものの除菌・消毒

629

259

112

選択肢とした10項目のうち、新型コロナウイルス感染症の感染予防として『重視(やや重視)』の回答が多かった項目は、「手洗い」「マスクをする」「手指消毒」「うがい」「触るものの除菌・消毒」の順です。

上位5項目すべてで、ほぼ年齢層が高まるにつれて『重視(やや重視)』の回答が多くなりました。また、男性よりも女性で『重視(やや重視)』の回答が多かったです。

新型コロナ流行後の使用頻度変化(回答数。N=1,000/SA)

増加
(やや増加)

変わらない

減少
(やや減少)

未使用

住居用クリーナー

178

710

6

106

洗濯用洗剤

167

808

9

16

家庭用手袋

166

685

12

137

衣料用消臭スプレー

165

678

7

150

トイレ洗浄剤

150

784

15

51

新型コロナウイルス感染症流行後、使用頻度の変化は、選択肢とした生活用品15品目すべてで、『変わらない』の回答が最も多かったです。なお、その中で『増加(やや増加)』の回答が多かったのが「住居用クリーナー(使い捨てタイプを含む)」「洗濯用洗剤」「家庭用手袋」「衣料用消臭スプレー」「トイレ用洗浄剤」の順です。

台所用洗剤の選択要因(回答数。N=974/SA)

重視
(やや重視)

どちら
でもない

重視しない
(ややしない)

洗浄力

685

279

10

価格

649

309

16

抗菌・除菌

645

310

19

すすぎやすさ、泡切れ

582

370

22

手肌にやさしい

542

395

37

台所用洗剤について、選択肢とした13要因のうち、『重視(やや重視)』の回答が多かったのが「洗浄力」「価格」「抗菌・除菌」「すすぎやすさ、泡切れ」「手肌にやさしい」の順です。

◆注目個別市場サマリー

1.家庭用手袋

2019年

前年比

2020年見込

前年比

141億円

100.7%

175億円

124.1%

ビニールやゴム(天然/合成)、ポリエチレン製などで、ドラッグストアなどの一般ルートで流通する家庭向けの商品を対象としています。綿やウール製などの作業用手袋や軍手は対象外としています。

家庭用手袋は、2000年以降は炊事や洗濯、掃除などに加え、衛生意識の高まりから介護や清掃、ペットの世話、ガーデニングなどへも使用用途が広がっています。2011年には東日本大震災の復興特需で市場が大幅に拡大し、その後も使用用途の広がりや使用頻度の増加などにより拡大が続いています。近年では機能性に加え、デザイン性や手肌のケアなどを訴求した高付加価値タイプが発売されており、市場は安価なディスポーザブルタイプと二極化しています。

2018年は耐油・耐薬品・耐久性に優れるニトリル製ディスポーザブルタイプが伸びましたが、天然ゴム製やビニール製が落ち込み、市場は微減となりました。

2019年は前年に引き続きニトリル製を中心とした極薄のディスポーザブルタイプが伸長、ビニール製が微増に転じましたが、10月以降消費税増税による買い控えの影響を受け市場はわずかな拡大にとどまりました。2020年は衛生意識や家庭での調理機会、掃除頻度が高まり、ディスポーザブルタイプを中心に需要が急激に増加していることから、市場は大幅に拡大するとみられます。

2.衣料用消臭スプレー

2019年

前年比

2020年見込

前年比

199億円

102.1%

232億円

116.6%

衣料用消臭スプレーは衣類を中心に寝具など布製品の消臭や香り付け、花粉やダニなどのブロックや除去を訴求した商品を対象とします。柔軟仕上剤を中心とした"香りブーム"を契機に香り付け訴求商品が需要を獲得してきましたが、2015年頃から"防臭"や"除菌"など、衣料用消臭スプレー本来の機能を訴求した商品にも需要が回帰しています。
2019年は自然な香りや、昨今のオーガニック・ボタニカルブームに乗じて植物由来成分・ボタニカルエッセンスの配合を訴求した新商品「ファブリーズ ナチュリス」(P&Gジャパン)や「リセッシュ除菌EX フレグランス」(花王)が需要を獲得し、市場が拡大しました。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行から "除菌"や"抗菌"を訴求した商品が、参入各社による外出後の衣類への使用啓発などによって急速に需要を獲得しており、市場は大幅に拡大するとみられます。

衣料用消臭スプレー市場を消臭や香り付けを主訴求とした商品(衣料用消臭商品)と、花粉やダニなどのブロックや除去を主訴求とした商品(アレルゲン除去商品)に大別してみると、2019年の衣料用消臭商品市場はナチュラル訴求の高付加価値商品が投入されたことから単価がアップし、また、アレルゲン除去商品市場は合成洗剤ブランド「アリエール」(P&Gジャパン)のダニよけ効果を訴求した新商品が注目を集め、ともに横ばいから拡大に転じました。2020年は衣料用消臭商品市場が前年比二桁増、アレルゲン除去商品市場が同1.5倍になるとみられます。

3.台所用洗剤

2019年

前年比

2020年見込

前年比

562億円

102.9%

618億円

110.0%

家庭向けに販売されている食器洗い用途の洗剤を対象とします。市場は1990年代に各社から投入された本体容量300ml未満のコンパクトタイプ(濃縮液体タイプ)が主流となっています。2016年以降はスプレータイプや速乾タイプなど、高付加価値商品の投入が進みましたが、特大サイズの詰め替え用へのシフトもあり単価が下落しています。その影響を受け、2017年と2018年の市場は縮小しました。

2019年はスプレータイプの商品や、香り・ボトルデザインで高付加価値を訴求した商品が投入されたことで市場は活性化し、拡大に転じました。消費税増税前の駆け込み需要も市場拡大を後押ししました。2020年は家庭での調理機会が増加したことで使用頻度が高まり、市場は拡大するとみられます。

【参考】本記事で使用した「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」に掲載している調査対象市場

ランドリー・ファブリックケア

  • 合成洗剤(含洗濯助剤)
  • 洗濯用石鹸
  • ファッション洗剤(含ドライマーク洗剤)
  • 柔軟仕上剤
  • 衣料用漂白剤
  • 専用洗剤
  • 衣料用防虫剤
  • 衣料用消臭スプレー

芳香・消臭剤

  • 室内用芳香・消臭剤
  • トイレ用芳香・消臭剤
  • 自動車用芳香・消臭剤

ハウスホールド

  • トイレ洗浄剤
  • トイレットペーパー
  • ティシュペーパー
  • 除湿剤
  • 住居用クリーナー
  • クレンザー
  • パイプクリーナー
  • 家庭用排水口洗浄剤
  • 家庭用手袋
  • ディスポーザブルクリーナー
  • ディスポーザブルモップ
  • 防カビ・カビ取り剤
  • 洗濯槽クリーナー

クッキング

  • 台所用洗剤
  • 食器洗い(乾燥)機専用洗剤
  • ペーパータオル・キッチンペーパー
  • ラッピングフィルム
  • 食品保存用品
  • アルミホイル・クッキングシート
  • 冷蔵庫用脱臭剤
  • 台所用漂白剤
  • 米びつ用防虫剤

殺虫剤・忌避剤

  • ハエ・蚊用殺虫剤
  • ゴキブリ用殺虫剤
  • ダニ・不快害虫用殺虫剤
  • 燻煙・燻蒸剤
  • 忌避剤

◆本記事は「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2020 No.1」より一部取り上げ、主要なポイントを抜粋しました。調査レポートの目次や調査サマリーなど詳細はこちらでご確認いただけます。